2020年5月30日
【豆知識】チタンってなに? その3
お久しぶりです! ご無沙汰しているうちに、汗ばむ季節がやってまいりました。
汗ばむのはイヤだけど、ブログの内容的にはちょうどいいタイミング。
本日は、チタンのお話の3回目。「チタンと金属アレルギー」について。
私、金属アレルギーは特にないから
そうおっしゃる方も、よろしければご一読を。
なぜなら、生活環境の変化で、突然アレルギーが出るケースがあるんです。
生活環境の変化…いま世界中がその渦中にいるわけですから。
いやいや、脅してるわけじゃありません。どうぞ軽〜い気持ちでお読みください。
○ チタンはアレルギーが少ない!
話が長くなりそうなので、結論からいっちゃいます。
チタンは、アレルギーゼロとは言い切れないけれど、金や白金並みにアレルギーが少ない金属。
だからインプラントや人工関節などにも使われているんです。
マニアックな話をすると、同じチタンでも医療用と工業用では規格が異なるんですが、
そこはあまり考えなくてよろしいかと思います。深みにはまります…。
○ 金属アレルギーはなぜ起きる?
ここからは、ディープな話になりそうですので、お時間のある時にお読みいただければと思います。金属アレルギーが起きる理由というかメカニズム、ご存じですか?
金属が肌に触れただけでアレルギーが起きるわけじゃありません。
金属が汗や唾液で溶け出して、人体の蛋白質と結合することが原因です。
ここから先は他のアレルギーと同じ理屈。
結合した物質を有害と判断した体が過剰に反応すると、アレルギー反応が起きてしまうわけです。
早い話、溶け出しにくい金属ほど、アレルギーの原因になりにくいというわけ。
そんな金属の代表が金。化学的にとても安定した物質です。
そしてチタン。こちらは金とは違う理由で、溶け出しにくい性質を持っています。
チタンの表面は薄い「酸化皮膜」で天然コーティングされています。
この皮膜がとんでもなく元気なヤツで、キズがついたとしても、瞬時にまた皮膜を作ってしまう。
そんな酸化皮膜ががっちりとチタンを覆っているため、溶け出しにくいのです。
長くなりました…。金とチタン、メカニズムは違うけれど、
どちらも溶け出しにくい=金属アレルギーの原因になりにくい素材なわけです。
ただし金は高価、そしてずっしり重い(それも金の魅力のひとつです)。
その点、チタンは軽いし、価格的にもこなれてきています。
メタルフレームに理想的な素材なのです。
○ 金属アレルギーとフレームサイズ
お顔に対して小さすぎるフレームは、肌とテンプルの触れる面積が増えがちです。
触れる面積の問題もありますが、それ以前に、触れているお肌が汗をかきやすく、金属アレルギーの心配が増える気がします。
逆に大きすぎるフレームは安心かというと、必ずしもそうとはいえません。
大きすぎるフレームがずれないようにするには、必要以上にタイトなフィッティング(調整)が必要になり、結局は…というケースもあったりします。
というわけですから、お顔に対して適切なサイズのフレームを選びましょう。
ご自身では判断しにくいかもしれません。どうぞスタッフに、お気軽にご相談いただければと思います。
予想通り長くなってしまいました。
チタンの話は、まだまだあるのですが、ひとまずこの辺で。
では、また!
<バックナンバー>
【豆知識】チタンってなに? その1
【豆知識】チタンってなに? その2
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