2020年12月1日

【レンズ】プロショップが、遠近両用レンズをご説明。

メインタイトル遠近両用レンズ。メガネをお使いの方なら、たぶんその名前を効いたことがあるはず。そして多くの方が、実際にお使いになっていると思います。さらには本ブログでも、かつてご説明したことがあります。

が、しかし! あえてもう一度、ご説明しちゃおうかと思います。
なぜかといえば…大事なことなので二度言いいます、というわけ。では、しばらくの間、お付き合いください。

【ラインナップ】
① もう一度、遠近両用レンズって、なに?
② 遠近両用レンズは、何歳から必要?
③ より快適に進化する、遠近両用レンズ。
④ 遠近両用プラスアルファのススメ。
⑤ 遠近両用で「大切」な、お店選び。

 

01titleメガネのレンズを焦点タイプで分類すると、3つに分けられます。まず焦点タイプその1=単焦点レンズ。たとえば、遠方が見えにくい方なら、見えにくい距離=遠くにピントが合うように度数を設定してあるレンズが、単焦点レンズ。つまり遠くを見るための度数だけが入ったレンズなわけです。それで近くが見えるの? という疑問があるかもしれませんね。人の目には、調節力ってヤツがあります。ちょっと雑な表現だけど、見えにくい距離を見えるようにするから、あとは持ち前の調節力で頑張れ! というわけです。それで、わりと大丈夫。あくまでも「わりと」です。なぜなら、年齢と共に、持ち前の調節力は衰えてくるから。これがいわゆる「老眼」。ピントを近方に引き寄せる力が弱くなって、結果、手元が見えにくくなる。そうなったら、手元を見やすくする必要が出てくるわけですね。でも、元々見えにくかった遠くも見えるようにしたいし…。つまり遠くと近く、2つの焦点が必要になるわけです。
そこで開発されたのが、焦点タイプその2=多焦点レンズ。下のイラストをご覧いただくと分かりやすいのですが、単焦点レンズの一部分に別のレンズになってる感じ。つまり遠くと近く、2つの焦点を持ってます(小窓の中が2つに分かれていて全部で3つの焦点を持ってるタイプもあります)。
焦点タイプそして、焦点タイプその3=累進レンズ
多焦点レンズよりさらに便利なものを、と、その後開発されたのが、累進レンズ。これが現在、遠近両用レンズと呼ばれているヤツです。多焦点レンズ同様、2つの焦点を持ったレンズなんだけど、その2つの焦点がバチッと分かれていない…って分かりにくいですかね? 遠方用から度数がなだらかに変化して近方用に行き着くレンズ。その後開発されたといっても、実は既に60年以上の歴史があって、いまでは遠近両用といえば、たいていの方が、この累進レンズをお使いになってます。
累進レンズのメリットには
・どの距離でも使えて便利
・外見から遠近両用と分からない
・いまや主流だから、優れた製品がどんどん登場する
などがあります。
さて、正直者なので、ちゃんと申告いたします。デメリットもあるんです。
・周辺部の見え方に歪みが生じやすい
・慣れが必要
歪みゾーンただし、こうしたデメリットを60年強の歴史の中でコツコツと解決していて、だからこそ、いま主流になっているとご理解くださいね。
いわゆる遠近両用レンズって、こうしたレンズなのです。

 

タイトル02ストレートに申し上げます。個人差は多少あるけど、40歳になったら遠近両用を検討するのがいいと思います。いやいや、違いますよ。商売上言ってるわけじゃなくて、ちゃんと理由があるんです。
前にご説明したように、遠近両用レンズは、遠方用から度数がなだらかに変化して近方用に行き着くレンズです。「まだ早いんじゃね?」(今時な言葉遣いしてみました…)の頃から使い始めると、この「なだらか」が本当に「なだらか」なんです。持ち前の調節力が弱くなればなるほど、近用の度数が強くなる。これはご理解いただけますよね? すると1枚のレンズの中での度数の変化が大きくなっちゃうわけですが、そうなる前に遠近両用レンズを使い始めれば、「1枚のレンズの中での焦点の変化が少ない=本当になだらかな状態で済む」可能性が高く、当然、度数変化に慣れやすいことが期待できるわけです。
加入度
あ、もちろん、ある程度のお年を召してからの初遠近でも、解決策はちゃんとあります。その点、どうぞご心配なく。40歳で初遠近なら、より心配しなくて済むという意味です。

いまちょうど40歳ぐらいの方、たぶん「遠近両用」って言葉の響きに抵抗があるかと思います。ワタシもそうでした。でもね、前に書いたように、「外見から遠近両用と分からない」のが、累進レンズのメリットのひとつです。掛けていても、周りに気付かれることは、たぶんありません。むしろ、近くが見えづらい素振りのほうが、よほどバレやすいわけで…。というわけですから、ご検討してみてはいかがでしょう?

 

進化する累進レンズ1枚のレンズの中で度数がなだらかに変化していく、遠近両用レンズ。デメリットとして挙げたように、その特性上、周辺部の歪みが避けられず、結果として慣れが必要なレンズです。
そして、こちらも前に書きましたが、60年の歴史を持っています。その歴史は、「できるだけお手頃価格で」「歪みを極力少なく」を目指す期間だったわけで、その努力は現在も続いてます。すると、どんなステキなことが起こるか。大雑把にいうと2点あります。
①新しいレンズが出る=従来より歪みが少ない→一般的にハイエンドのラインナップとして登場
②それまでのハイエンドの性能が、その下に降りてくる→いいレンズが安く買えるようになる
こんな傾向が強いと思います。だから、高いんでしょ? とバッサリ切らず、まずはどんなに良いレンズなのか体験してみることをお勧めします。メガネのウインクなら、いろんなレンズの見え心地を体験していただけます。で、同時に、お値打ち品になったレンズない? も探してみる…というか尋ねてみる。その上でどちらを選ぶか検討するというのはいかがでしょう?

ちなみに、こちらが従来の遠近両用の見え方だとすると、最新レンズは、こんな感じになります。
見え方イメージえ、写真上のシミュレーションだとピンとこない? ならば、ぜひご自身で体験してみてください。どうぞお気軽に。
以前に遠近両用を試したけど慣れなかったという方のリベンジに。そして、加入度(=遠用と近用の度数の差)が上がったみたいだから新しい遠近を作るという方に。歪みが少ない最新の遠近両用レンズをおすすめします。これ、商売上のトークじゃなくて、本心です。

 

遠近プラスアルファいきなり妙な例えから。ゼネラリストとスペシャリスト。なんか会社で耳にしたことがある言葉だけど…って方もいらっしゃるのでは? 人でいうと、知識や技術面で広い範囲に対応できるのがゼネラリスト。ある特定分野の専門家がスペシャリスト。両者が揃っているのが、企業としては望ましいと、よくいわれます。
実はメガネも同じこと。遠方から近方まで広範囲にカバーする遠近両用レンズは、ゼネラリスト。一方、スペシャリスト的なレンズも、ちゃんとあるんです。たとえば中近レンズ。ざっくり言いますと、手元から部屋の窓までの距離をカバーするレンズです。え、遠くが見えにくいのは不便じゃない? はい、その通り。なにしろスペシャリストですから。でも代わりに、その距離の範囲内であれば、すご〜く楽なんです。理由は簡単。近方を見るためのエリアを広く取ることができるし、レンズ内での度数変化もなだらかなんです。だから歪みも少なめで、広めの視野角を確保できちゃいます。
そして、ご自身の生活を考えてみてください。たとえばオフィスワークが主な方。そして、もちろんお買い物には出かけるけど、多くの時間を家で過ごされている方。手元から窓までの距離を見る機会が圧倒的に多いと思いませんか? だったら中近レンズの便利さをきっと実感できるはず。ちなみに中近レンズは、別名室内用レンズとも呼ばれてます。
さらには近近レンズってヤツもあります。一日の多くの時間をデスクワークにあてていらっしゃる方や手芸が趣味とおっしゃる方は、こちらもご検討の価値アリです。使える範囲は、だいたい手元〜広めのデスク奥まで。超スペシャリストです。ものすご〜く楽です。実体験してるから言えるんですが、デスクワークの場合は、集中力や効率にいい影響が、きっとあります。
遠近・中近・近近その代わり、中近レンズや近近レンズのメガネだけですべてを済ませようとしないでくださいね、特にクルマの運転とか。そこはゼネラリストである遠近両用レンズに任せましょう。遠近プラス中近または近近。併用すると、便利さが大きく変わるんです。気になる方、ご相談だけでもOKですよ。どうぞお気軽に!

 

お店選び遠近両用メガネを作る際には、お店選びにいくつかのポイントがあります。

① 通販は無理なんです…
こんなご時世ですから、お買い物をする際にはネットショッピングが候補に挙がるかもしれません。でも、遠近両用レンズの通販は無理で、最低1回はご来店いただく必要があるんです。もちろん理由があります。遠近両用レンズは、目とレンズの位置関係がとても重要なんです。
まず、遠近両用レンズの仕組みをご説明しますね。はい、こうなってます。
遠近レンズの仕組み青い丸のエリアに遠くを見るための度数、緑の楕円のエリア近くを見るための度数が、それぞれ設定されています。そしてもうひとつ、アイポイントというものがあります。
このレンズを正しく使うには、ここに瞳孔が合うようにしてくださいね の位置を示すものです。このアイポイントがずれた場合、どんなに良いレンズを使っても台無し。レンズの性能をキチンと発揮できない、視界がブレるなどの不具合が出てしまいます。数ミリのズレが大きな差になってしまうのです。
アイポイントだから遠近両用のメガネを作る時には、「お使いになるフレーム」を「実際に掛けて」「フィッティングをして」「アイポイントをしっかり合わせる」ことが必要になるんです。この作業をしてから、丸いレンズを削って、フレームに合う形にしていきます。
前に作ったヤツと同じ度数でいいから」という場合でも、フレームを新しくするのであれば、やはりアイポイントをもう一度取り直す必要がありますね。なんだか面倒と思うかもしれませんが、このステップを飛ばしちゃうと、なんならメガネなしのほうが楽…って悲しい結果もありうるので、ご注意を。というわけで、通販は無理。これがお店選びのポイント①です。

②プロショップを選ぶと安心
いまは多くのモノが、優れた機械やシステムのおかげで、誰が作っても同じ仕上がりになる時代…に近づいているかもしれません。それでも遠近両用は、作り慣れているお店を選んだ方が安心と、あえて言わせていただきます。
ここで一旦、話を逸らしちゃいます。
さじ加減「さじ加減」って言葉がありますね。料理人を思い浮かべてください。同じレシピで作ってるはずなのに、味が違う。なぜ? ほんのわずかなさじ加減、火加減、素材の切り方。ごくわずかな部分の差が出てきちゃうんです。で、このわずかな差って、マニュアルを読めばすぐ埋められるわけじゃなく、経験の中で蓄積していくしかないと思うんです。
同じようにメガネ屋にも「さじ加減」ってヤツがあります。たとえば双子のAさんとBさんがいるとします。同じ度数で、目の位置とかそういう条件も同じだと仮定しましょう。でもAさんはデスクワークが多いお仕事で、Bさんは一般の方より多く運転なさる方。だとしたら、おすすめするレンズは変わるし、設定する度数も変わってくる可能性があります。ほかにもAさんは以前から遠近を使っていて、Bさんは初めての遠近とか、いわゆる数値データ以外の部分まで加味してレンズや度数を決めるのが、メガネ屋のさじ加減。このさじ加減が、使いやすさや快適さを左右することもあるんです。だから遠近両用を作り慣れていて、さじ加減を心得ているお店を選ぶのが得策かと思います。といっても、外見からでは分かりにくいですよね? ならばレンズメーカー認定のプロショップを選ぶと安心。
さらに、もうひとつ。遠近両用を実際に使っているスタッフがいるお店を選ぶことを、強くおすすめします。悩みを分かってもらいやすい、知識じゃなくて実体験で知っている、文字通り「共有」できるってメリットがありますから。
メガネのウインク各店は、プロショップですし、遠近世代のお悩みを共有できるスタッフも常駐してます。もちろんさじ加減も心得ているし。だからいつでもお気軽に、遠近両用のこと、ご相談ください!

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